なんでもよし。

最早、何でも良い。

自分を尊重するという事

こんにちは、Space-radです。

 

2020年5月23日、テラスハウス出演者の方がお亡くなりになりました。

 

私はこの番組を観ていなかったのですが、いろいろと考えることがあったので、

記事にしてみようと思います。

 

といっても、誰が悪くて、誰が悪くない、という、

いわゆる二元論的解釈は致しません。

 

以下の4つの点について書いていこうと思います。

 

 ・視聴者の目線

・制作者、副音声キャストの意図

・加害者の感情

・故人の思い

 

結論から先に述べると、上記の人々の誰か1人が、

「自分自身をかけがえのない存在」として尊重できていれば、

或いはひょっとして最悪の事態は避けられたのではないか?ということです。

 

私は昔からこの手のリアリティーショー番組がとても苦手で、

一度も見たことがないです。

 

しかし、私の家族がこういう番組が大好きで、いつも熱心に見ていました。

多分、今も見てるんじゃないでしょうか。

 

私はその気持ちが良く分かりませんでした。

 

そしてこの事件をきっかけに、こういう番組を見たくなる時って、

どんな時なんだろう?と想像を巡らせてみました。

 

例えば、仕事や家庭でうまくいかないことがあってムシャクシャしたり

落ち込んだりしている時、自分が嫌いな人の不幸な話や

憧れの人のキラキラした話を聞くと、私は少し現実を忘れてしまう時があります。

 

もしかして、こういう番組を見る心理は

それにちょっと似てるのかな?と思いました。

 

視聴者としては、退屈な日常から抜け出したい!

そんな欲求があったのかもしれません。

 

退屈な日常・・・・それって、そんなに悪いことでしょうか?

毎日がドラマのように刺激的だったら、それはそれで楽しいかもしれません。

 

退屈な日常に埋もれてしまう自分を、

心のどこかで「ダメな自分」と責めてしまっている側面も、

もしかしたらあったのかもしれませんね。

 

副音声のキャストを務めていらっしゃった方も、

ご自身のラジオでテラハの出演者があまり好きでないと発言していたり

また、妬み・嫉みという感情をご自身の芸としているようです。

 

妬み・嫉みという感情は、誰の心の内にもあるものです。

それを芸として昇華することは悪いことではありません。

 

しかし、テラハの出演者が好きでない、という発言は個人的に引っ掛かります。

 

どうしてでしょうか?

 

これは完全に私の主観ですが、もしかしたら彼は、

テラハの出演者たちと自分自身をどこかで比較していたのではないでしょうか?

 

「恋愛を謳歌するイケてる若者たちとそれを見ている自分」

 

別にそんな比較なんかしなくたって、

彼には彼の「イケてる自分」があったはずですし、

出演者たちにも「イケてない自分」があったはずです。

 

そして、製作者側の意図。

 

私には彼らが「かつての栄光や称賛」を求めてやまないように見えます。

この製作元の会社は、ここ十数年で見るも無残に凋落しました。

 

そこへきて、テラハがヒットしたわけですから、それはもう目の色も変わるでしょう。

 

しかしですね・・・・。

 

私はこの番組構造にいささかの古さを感じました。

 

私はお笑いに明るくはないのですが、時々ネット上で

「誰かの短所を取り上げて笑いものにするようなお笑いもうはウンザリ」

という意見を目にします。

 

出演者に毒のある突っ込みをして笑いを取る・・・・というスタイルは、

80~90年代にこの制作会社が割と得意としていたような・・・。

 

そこら辺の古さが、全部裏目に出たんじゃないでしょうか。

 

この会社が、本当にこれからの時代を生き残れるように

自身の会社を大切に守っていこうという意識があったのなら、

こういう事にはならなかったのかもしれません。

 

加害者側の心理としては、こういう制作側の体制に引きずられて

日頃から鬱積していた感情を増幅させてしまった側面もあるのではないでしょうか?

 

そして、最後に故人の思いですが、

SNS上に明確に「誰かに愛されたかった」と残しています。

 

彼女は十分ファンの方々から愛されていました。

もう既に「誰かに愛されていた」のです。

 

彼女は本当は誰に愛されたかったのでしょうか。

 

 

これらの事を一通り書いてきて、私が強く感じるのは、

「どうせ自分なんか」という自己否定です。

 

「イケてない自分なんか見たくない、愛せない。」

「カッコいい自分でなきゃ愛せない」

 

別にそんなことはないんですけどね。

 

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故人のご冥福をお祈りいたします。