なんでもよし。

最早、何でも良い。

仕事を構成する世界観。

こんにちは、Space-radです。

 

 最近、仕事の能力について考える事がありましたので、

少し書いていきたいと思います。

 

 

 

今働いている施設のひとつであった事なんですが、

その施設に直接雇われている常勤看護師さんが私にこう言いました。

「この利用者さんの床ずれ(褥瘡)は洗いません。傷に刺激を与えたくないから。」

 

それを聞いた私は自分の耳を疑いました。

 

床ずれは基本的に洗うのが基本中の基本です。

床ずれに対する知識がどんなに乏しい看護師さんでも、

「刺激をしたくないから、洗わない」と言っているのを聞いた事がありません。

 

少しネットで調べれば、床ずれについての復習はいくらでもできます。

 

!閲覧注意!

www.jspu.org

 

その利用者さんの床ずれの程度は、上記リンクの写真と同等程度です。

ここまでひどくなった床ずれを洗わずに、

上から薬を塗り重ねるのは不潔極まりないです。

 

床ずれ部分は皮膚がなくなっているので、バリアー機能は当然ありませんし、

汚れや雑菌を洗い流して、清潔を保つために洗浄するのが基本です。

 

「不潔ですよ」と言って、結局洗浄はしたのですが、

正直、ここまで知識がないとは思ってもみませんでした。

 

上司に相談もしてみたのですが、基本的にはあまり関わりたくないようです。

上司もそこの施設の常駐看護師がどういう性格の人たちか把握はしているので、

私もそれ以上は突っ込みませんでした。

 

ただ、主治医が出した指示は「毎日洗浄」だったので、

(往診の介助につくのは常駐看護師の仕事です)

万が一何かあった時、私としては「報告はしましたよ」という

事実を述べればいいだけの事です。

 

医師指示を無視する、というのは、

何かあった時、その責任を被るのは常駐看護師になります。

医師指示に疑問があるなら、主治医に相談すればいいのです。

 

では、なぜそれをしないのか?

恐らく、医師とやり合えるほどの技量がないのでしょう。

 

…それにしても、つくづく将来性のない会社だと思います。

辞める気はありませんが、長く居続ける所でもないかな、と考えてしまいました。

 

 

 

さて、ここで少し整理をしたいと思います。

 

最近の私の繰り返しの悩みが、

「看護師として働くならば、理解しておかねばならない事を理解していない

同業者とどう働くのか?」です。

 

この人たちは、一体なぜ「理解しておかねばならない事」を、

理解できていないのでしょうか?

 

一貫して、私が感じてきたのは「頭が固い」です。

 

座学でびっちり勉強をして、正しい正常数値(血圧など)の範囲を暗記し、

病気の症状をそのまま丸暗記してしまうような、

いわゆる「優等生的頭の固さ」を感じるのです。

 

変なたとえですが、この人たちを見ていると、

「ひらがなの世界しか知らないんだろうな」と感じるのです。

 

カタカナや漢字が分からないので、それらを交えた話をすると、

あっという間に混乱してしまいます。

 

 

 

私が准看護師の試験を受ける時、

同じ准看護学校を卒業し、大手の病院に就職した先輩は私にこう言いました。

「絶っっっっ対に正看護師の資格は取った方がいい!

准看だと、知識が足りない!看護過程が全然できない!」

 

それに驚いた私は、すぐに正看護師の学校に入りました。

しかし、その時すでに家族には経済的には全く頼れない状態でしたので、

准看護師として働きながら、付属の病院に勤めました。

 

その病院がとても良かったのです。

 

配属された病棟の主任さんは、ものすごい経歴を持った看護師さんでした。

元々、「国立〇〇センター」とか「医療センター」みたいな病院に

勤めていた人だったのです。

 

この主任さんに最初に言われたのが、

「こんな頭の固い勉強なんかするな!心臓が動く時、そこで何が起こっているのか、

血圧が体にどういう影響を与えるのか、解剖生理からちゃんと想像できないとだめ!」

でした。

 

単細胞な私はその時、「あ、勉強の仕方を変えないと駄目なのか…」

と思いました。

 

今、思い返してみると、私はすごくラッキーだったのかもしれません。

勉強の仕方から指導してくれる上司や先輩なんて、早々いないでしょう。

 

ですから、ひらがなしか知らない人は、

誰かからカタカナや漢字の存在を教わらなかった可能性もありますし、

もしかしたら教えてくれる人はいたかもしれませんが、

スルーしてきただけかもしれません。

 

 

 

それで、今更その事をどうのこうの言っても始まらない、

とりあえず今はこの人たちと仕事をする、と選択するのは自分なのですから、

結局は、できる事をやっていくしかないのかなと思うのです。

 

糖尿病になってしまった人に、

「何で糖尿病なんかになるような食生活しかしてこなかったんだよ!?」と

怒っても、無意味ですからね。