なんでもよし。

最早、何でも良い。

「占いは統計学」という主張は、やめといた方が無難という話。

ネット上で散見される、占い師の方の主張のひとつに、

「占いは統計学」というものがあります。

 

初めて、この主張を目にした時は、違和感しかなかったのですが、

何せ、私自身が統計学を学んだのが、もう10年程前の、

看護学校時代の話なものですから、「統計学」の概要をほぼ忘れていました。

 

 

 

「占いは統計学ではない」という話を展開していくに当たって、

統計学とは何か?」を、事細かに説明する必要は全くありません。

 

統計学がその対象とするのは、

「社会を組織する、個人的意思や感情を無視した、

ある集団や起こった現象」であり、

「複雑で多様な個人意思や感情を保有する、一個人」ではありません。

 

www.stat.go.jp

 

その為、統計学の主語は、あくまでも「社会や国家」であり、

「一個人の意思や感情」とは、無関係です。

 

 

 

では、どうして、「占いは統計学」などという、

よく分からない話が広まってしまったのか?を考えていきたいと思います。

 

ここからは、私個人の想像になるので、

ご興味のある方は、お読みになるとよいでしょう。

 

古代において、占術は主に、

「無個性な社会組織集団」を対象とする側面が強かったのではないかと、

推測します。

 

具体的に上げれば、国の政策の有無の判定、

皇族(又は王族)の家系としての存続、

流行り病や天候による飢饉、災害や戦争による人口の増減(要するに税金)。

 

現代の様に、「経済学」「医学」「統計学」などの学問が

確立されていない時代においては、

占術は、それらの要素を一手に引き受けて、

非常に大きな社会的役割を担っていたと解釈できます。

 

しかし、占術よりも、

もっと確実で有効な手段が確立された現在において、

この中世辺りまで担ってきた、占術の社会的役割は不要となり、

その権威も、時と共に消えていったのではないでしょうか。

 

その消えかかった権威を、再び社会に誇示しようとしてか、

或いは、消えてしまった権威を誰かが掘り起こすかして、

中途半端な状態で、残ってしまったのかもしれません。

 

 

 

残念ながら、現代の占いは、「社会的役割」は、ほぼ期待されておらず、

個人の心の悩みにコミットする風潮へと、変貌しています。

 

その一方で、スピリチュアルや占いによる心の健康被害や、

詐欺的な問題も多く増えてきています。

 

www.kokusen.go.jp

 

弁護士さんからも、スピリチュアルや占いに関わる人たちは、

よい商売相手として、認知され始めているようです。

 

shihori24.com

 

また、新たに「公認心理師」という国家資格が増え、

以前のカウンセラー(臨床心理師)のように、

民間資格ではなくなっています。

 

haa.athuman.com

 

shinri-kenshu.jp

 

公認心理師という職業は、今後日本において増加していくでしょうし、

ニーズも多いと思います。

 

また、法外な値段を吹っ掛ける事もなく、曖昧な言葉でぼかしたりせず、

専門的な知識で人々の心の問題に尽力されていくでしょう。

 

 

 

今後、このような国家資格を有した人たちが、

占いやスピリチュアルを生業とする人たちの、

商売敵となっていく可能性は大いにあります。

 

さて、どうやって生き残っていきますか?