恋愛関係においては、度々、好きな人の事は全て知りたい、
或いは、全く何の秘密もないような関係が美徳、
という風潮が一部にあるようですが、冷静に考えたら、
それって、物凄い地獄絵図なのではないか、とふと思いました。
実際のところ、どうなんでしょうか?
例えば、若い二人がそんな事を考えるのは、
いかにも初心で可愛らしい、という感じがして大変微笑ましいのですが、
アラフォーにもなってくると、そのような関係性は、
非常に息が詰まって、堅苦しくてしょうがない、
という気がします。
自分の両親とだって、嘘偽りの全くない関係性を結ぶのは
不可能なのに、いくら好きな人とはいえ、
他人とはもっと無理でしょう。
仮に、女性の方が「秘密のない関係性」を強く望んだとしても、
自分の押し入れの中にしまい込んである、大事なエロ本やエロ同人誌、
PCに大切に保管してあるエロ画像やエロ動画を、
自ら彼女に全てさらけ出す男性は、なかなかいないでしょう。
女性のほうだって、男性に知られたくない事もあるでしょう。
人間関係ってそんなもんではないのでしょうか?
自分の友達や好きな人の事は、何でも知っておきたい、
何でも助けてあげたい、という感情を持つのは、
ごく当たり前の感情ですが、
やり過ぎると、相手の失敗する権利や迷ったり考えたりする余地、
自分できめるという自尊心を奪ってしまう行為になりますので、
やはり、ある程度はしっかりと線引きをした方がよいと思います。
それは多分、愛なんかじゃなくて、もっと別な何かだと思いますよ。