なんでもよし。

最早、何でも良い。

どうして分かってくれないの!?

こんにちは、Space-radです。

 

今回はちょっとしたコミュニケーション・ミスから、

人によって見えている世界はどう違うんだろう?という疑問を

書いていきます。

 

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以前働いていた職場の上司は超感覚人間でした。

 

例えば、今日の午前中にいつも買っている石鹸が売り切れて困る、

という話を、上司がしていたとします。

この話は、その日の午前中の時点で一旦完結します。

午後に石鹸の話題が浮上する事はなく、そのまま退社時刻となります。

そして翌朝、「おはようございます」と出勤した私に、上司はこう言います。

 

「あったわよ!!」

 

言われた方は何の事だか理解できず、フリーズします。

しかし、上司は構わずに石鹸の話を一方的にします。

ここでようやく、私は上司が何の話をしているのか、

漠然と理解できるようになります。

そして、私は上司にこう言います。

「昨日の石鹸の話ですか?突然言われても分かりませんよ」

 

しかし、このような返答をすると、その上司は意味不明な程怒ります。

自分の話を理解してもらえなかった=自分を受け入れてもらえなかった

と捉えるようなのです。

 

私の反応はごく当たり前のものなのですが、

どうも一部のスピ系や右脳系の人はそれを理解するのが、

すごく難しいんじゃないのかな?と、この上司を見ていて思いました。

 

受け入れてもらう・もらえないの前に、これは単純なコミュニケーション・ミスです。

必要な主語や目的語が全て省略されているので、

言われた方は何のことだか分かりません。

 

当然の話ですが、どんなに親しくても、相手が自分と同じこと(石鹸について)を

ずっと考えているわけがないのです。

これもまた、手垢のついたよくある言葉ですが、

「他人は自分のことなんか、たいして気にしてない」というやつです。

 

通常、年齢が上がるにつれ、そういう現実を段々と受け入れていくものですが、

どうやら、目前で起こっているただの現実に、個人的な感情を瞬間的かつ強力に

結び付けてしまう癖が人間にはあるのかな、と感じました。

 

たとえば、友達に冗談を言った時、特に何の反応もないのを見て、

「ああ、自分の話が面白くなかったんだ」と落ち込むような感じです。

もしかしたら友達は、考え事をしていて、

聞こえなかっただけなのかもしれないのです。

 

程度の差こそあれ、誰でもこのような体験はあるのではないでしょうか。

 

 

 

また、そういう風にすぐ落ち込んだりするタイプではなくても、

上記のようなことが生じるパターンがあります。

 

それは、「夫婦・家族・恋愛」関係です。

 

夫婦なんだから、家族なんだから、付き合ってるんだから、

「このくらい言われなくても分かってよ!」という例のあれです。

 

職場の先輩(上司)・後輩(部下)関係にも割とよく見られます。

「あいつは、言わなきゃ動かない。」

 

しかし残念ながら、私達が思っている程、人間は賢くもなければ、

愚かでもない、というのが、どうやら本当の所なのではないか、

と私はしばしば思うのです。

 

ですから、「言わなきゃ分からない」し、

「上手く言えれば、分かってくれる」可能性が上がるのです。

確率は絶対ではありませんが、それでも「何も言わない」よりも、

多少は通じる部分があるはずです。

 

この「ちょっとだけ通じた」を、何度も繰り返すことにより、

徐々にお互いを理解し、「合う・合わない」を判断していくことになるのでしょう。

 

人間は、関係性が近くなればなるほど、相手に完璧を求めがちです。

しかし、それも程ほどにしないと、細部にこだわりすぎて、

大きな物事のしくみや変化が見えなくなってしまいます。

 

そして、これらのことは、比較的、日常でよくあるパターンだと思います。

あまり深刻に捉えすぎず、「まあ、そんなこともあるよね。」と

流してしまえば、意外と何の問題にもならなかった、というのは

これもまた良くある話です。

 

提示しなければならない問題と、そうでない些末な出来事は

分けて考えた方がよいです。

 

 

 

 

そして、この関係は英語と日本語の違いにも良く表れています。

 

英語はとにかく結論を早く出したい言語です。

だから文型は、{誰が+どうした+何を}です。

まずは結果を先に述べますし、主語と述語の関係をはっきりさせます。

 

日本語はニュアンスや雰囲気を大事にしたい言語です。

だから文型は、{誰が+何を+どうした}です。

 

英語ネイティブにとって、日本語は何が言いたいのかとても分かりにくいですし、

日本語ネイティブにとって、英語の文法ルールはとても分かりにくいのです。

 

要するに、お互いのコミュニケーション方法や目的(母国語)において、

何を最重要視して話しているのか?を理解しないまま話し始めると、

「どうして分かってくれないの?」と落ち込んだり、

「何を言っているのか、全然分からない…」と茫然としたり、

ということが起こるのではないか、と思うのです。

 

 

ですから、他者との関係が上手くいかない、という時は、

まず自分のコミュニケーションスタイルと、自分と他者の距離感の違いを

意識すると、各段に良くなる……かもしれません。

 

 

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